ソフトバンク鶴岡慎也捕手(36)が7日、福岡市中央区のヤフオクドーム内にある球団事務所を訪れ、他球団への移籍を前提としたFA宣言の意向を伝えた。
鶴岡は「FA申請して退団することを伝えました。4年前にFAでホークスにとってもらって感謝している。3回も日本一になれたのは幸せです。個人的に成績を残せなかったが、レベルの高い野球をさせてもらって宝物になった」と話し「自分が試合に出ないといけないと思ったし、もう1回、心機一転、環境を変えて頑張ろうと思った」と思いを口にした。
ソフトバンク鶴岡慎也捕手(36)が7日、福岡市中央区のヤフオクドーム内にある球団事務所を訪れ、他球団への移籍を前提としたFA宣言の意向を伝えた。
鶴岡は「FA申請して退団することを伝えました。4年前にFAでホークスにとってもらって感謝している。3回も日本一になれたのは幸せです。個人的に成績を残せなかったが、レベルの高い野球をさせてもらって宝物になった」と話し「自分が試合に出ないといけないと思ったし、もう1回、心機一転、環境を変えて頑張ろうと思った」と思いを口にした。
上原さんのように成功する! オリックス平野佳寿投手(33)が7日、大阪市内で海外FA権行使の手続きを行った。「海外を優先で考えている。年齢も年齢なので行くなら最後。不安はあるが、それ以上に向こうでやりたい気持ちがある」。世話になったオリックスへの感謝も交えながら、メジャー挑戦を正式表明した。国内他球団への移籍は選択肢にない。
モデルケースとして頭に描くのが、今の平野と同じ33歳で海を渡った上原浩治(42=現カブスからFA)だ。「上原さんはプロ入り前から一番のあこがれ。40歳を過ぎても頑張っておられるし、刺激を受けている。上原さんみたいにコンディションを整えながら、できるだけ長くやりたい」。尊敬するリリーバーを手本に、米球界では息の長い活躍をしたいと考えている。
既に代理人を通じ、複数のメジャー球団が興味を示していることを聞いている。これまでに米メディアはカージナルスが関心を寄せていると報道。平野は今後、正式オファーを待つことになる。「しっかり自分を評価してくれるところでやりたい。お前に任せたという熱意を伝えてくれる球団が一番」。契約がまとまれば単身ではなく、家族とともに移住予定という。【大池和幸】
国内フリーエージェント(FA)権を保持する西武の牧田和久投手(32)野上亮磨投手(30)炭谷銀仁朗捕手(30)の主力3選手が、今オフでの権利行使を視野に入れていることが16日、分かった。
3選手とも球団への愛着はあるが他球団の評価も聞いた上で、来季のプレー先を模索する意向とみられる。
牧田はWBCの出場経験から、米大リーグでのプレーにも興味を示している。この日の試合後、「(メジャーへのあこがれは)あります。向こうでやってみたいという気持ちも(球団へ)伝えると思います」とし、「球団としっかり話をして決めていきたい」と話した。今後、球団とはポスティングシステムを利用してのメジャー移籍も視野に入れながら話し合う見込みだ。FA宣言した場合は競合が予想される。
炭谷は今季、規定打席には未達ながら過去最高の打率2割5分1厘をマーク。今年はここ5年間で最少の104試合の出場にとどまり、正捕手として貢献できるチームを最優先に考える構えだ。
野上は今シーズン自己最多タイの11勝を挙げ、菊池とともに1年間先発ローテーションを守りきった。プロ10年目を迎える来季に向け、他球団の評価を聞いてみたいという思いがあるとみられる。
3選手とも西武への感謝は強く、残留も選択肢に入れ、FA権行使の最終決断を下すことになりそうだ。
◆牧田和久(まきた・かずひさ)1984年(昭59)11月10日、静岡・焼津市生まれ。静清工(現静清)1年時に下手投げに転向。平成国際大では日米大学野球で日本代表入り。日本通運を経て10年ドラフト2位で西武入団。11年はシーズン途中から抑えを務め、22セーブを挙げ新人王。13、17年WBC、15年プレミア12日本代表。今季年俸1億円(推定)。177センチ、85キロ。右投げ右打ち。
◆野上亮磨(のがみ・りょうま)1987年(昭62)6月15日、福岡県生まれ。神村学園で05年センバツ準V。日産自動車を経て08年ドラフト2位で西武入団。09年4月30日ソフトバンク戦でプロ初登板。13年に自身初の2桁勝利となる11勝。今季は9月23日オリックス戦でプロ初完封。自己最多に並ぶ11勝を挙げた。今季年俸5000万円(推定)。177センチ、74キロ。右投げ右打ち。
◆炭谷銀仁朗(すみたに・ぎんじろう)1987年(昭62)7月19日、京都府生まれ。平安(現龍谷大平安)から05年高校生ドラフト1巡目で西武入団。06年に高卒新人捕手では51年ぶりの開幕スタメンデビュー。ベストナイン(15年)ゴールデングラブ賞2度(12、15年)。13、17年WBC、15年プレミア12日本代表。今季年俸1億円(推定)。181センチ、93キロ。右投げ右打ち。
巨人が日本ハムからのFA移籍が決まった陽岱鋼外野手(29)の入団会見を日本と台湾で行う可能性があることが15日、分かった。日本では19日に都内で行うが、台湾メディアも熱狂的な人気を誇る陽の故郷での入団会見を熱望。待望論を受けた球団が、日本での会見後、日をあらためて台湾でもお披露目する可能性が出てきた。
この日、久保球団社長がウインターリーグ視察のため台湾入りした。空港到着から地元メディアに報じられるほど注目度は高かった。今年は3軍遠征、巨人と台湾のOB選抜によるチャリティーマッチ実施と、台湾球界とのパイプは太い。来季は台湾で巨人戦をテレビ中継する計画もある。
陽との条件交渉は、最終的な詰めの段階だ。契約内容は4年約10億円から5年約15億円(いずれも推定)に上方修正し、来春のWBCに台湾代表として出場することを認める条項も盛り込んだ。最大限の熱意を示す。
ソフトバンクから国内FA行使の森福允彦投手(30)が1日、3年契約総額4億円超で巨人と合意。
ソフトバンクからFA宣言した森福允彦投手が1日、巨人入りを明言した。午後5時30分にヤフオクドームにスーツ姿で現れ、球団に巨人移籍を伝えた。その後、自ら巨人へ連絡を入れた。森福は「巨人の方で自分の挑戦としてやっていきたいと思いました。ホークスでの10年間、いろいろな思いもありますし、こんな僕をここまで成長させてくれたことに感謝します」と目頭を押さえながら話した。
1カ月間、残留か移籍か揺れ動いたが、最終的には3日前の28日に移籍することを決断した。「人間としても、新しい方が成長できる。新たな森福允彦としてグラウンドで輝いている姿を見ていただけたらと思います」と、セットアッパーとして期待される新天地での活躍を誓った。
帰りには球場の外で待っていた10人のファンと写真撮影などを行った。ファンの子どもから「頑張って」と声をかけられた時には、涙はなく笑顔で手を振った。(金額は推定)
巨人がDeNAから国内フリーエージェント権(FA)を行使している山口俊投手(29)の獲得に成功した。1日、山口から入団の意思を伝えられ、中日との争奪戦を制して4年総額8億円とみられる大型契約で合意した。ソフトバンクから国内FA行使の森福允彦投手(30)もこの日、3年契約総額4億円超で合意。トレードで日本ハムから加入の吉川光と3人合計で今季20勝分が加わり、来季3年ぶりリーグ優勝への推進力となる。入団会見はともに5日の予定。(金額は推定)
吉報を知らせる電話が鳴り響いた。昼ごろ、山口本人から堤GMの元に連絡が入った。「巨人軍の方でお世話になりたいと思います」。11日の初交渉では「前向きに考えさせてもらいます」と好感触を得ていたが、そこから争奪戦で中日の猛追を受けていた。それでも粘り強く当初の3年総額6億円から4年総額8億円に上方修正した模様で、最終的には序盤から本命とされていた盟主の元さやに収まった。
今季11勝、5完投の本格派右腕のハートを射止め、堤GMは「非常にうれしい。待ち遠しかったし、感謝している。ローテの一角として期待している中での獲得交渉だったので」と喜んだ。夕方には森福から入団を受諾する連絡が入った。交渉解禁日の11日にダブルアタックをかけてから約3週間。待ち焦がれていたが、せきを切ったようにFA戦士の獲得に成功した。百戦錬磨の中継ぎ左腕の加入に「決断に感謝する。左のリリーフ投手として大きな期待を持っている」と話した。
25年ぶりのリーグ優勝を許した広島打倒の投手陣が完成した。今季は山口俊が11勝、森福が2勝、日本ハムからトレードで加入の吉川光が7勝。机上の計算だが今季71勝に3人の計20勝が上積みされれば91勝。広島の89勝を上回る。20勝以上の補強に成功したのは過去4度。うち3度が優勝に輝いている。11年オフは8勝の杉内、19勝のホールトンを獲得し、12年は2人が計24勝を挙げる活躍で日本一に結びつけた。
大補強が投手陣を活性化させ、内海、大竹寛、山口鉄らベテランを刺激し、チャンスが限定される若手の競争心をあおる。高橋監督は交渉時に「一緒に強いチームを作って優勝しよう」「来年の優勝に向けて力を貸してほしい」と熱い思いを2人に伝えていた。巨人の情熱が来季の結果となって表れる。【広重竜太郎】
◆巨人の投手大補強 2リーグ制後、オフにシーズンで20勝以上(国内プロ野球)を挙げた投手の補強を行ったのは過去4度。64年オフに27勝の金田を獲得し、65年は優勝。05年オフは14勝のパウエル、ともに3勝の豊田、野口を獲得したが、06年は3人で計11勝に終わり、4位に沈んだ。07年オフは16勝のグライシンガー、3勝のクルーン、1勝の藤田が加わり、08年はグライシンガーが2年連続最多勝利となる17勝をマークし「メークドラマ」で大逆転優勝した。
阪神は21日、糸井嘉男外野手(35)と契約合意したと発表した。糸井は球団を通して以下のコメントを発表した。
「このたび、いろいろ悩んだ結果、新天地阪神タイガースに入団する事を決意いたしました。今日を迎えるにあたり、毎日悩みに悩んできました。オリックスに移籍して4年間、ほんとに成長させていただきました。プレーに集中できるよう、やりやすい環境を作ってくださった球団、今まで一緒に戦ってきたチームメートの事を考えると胸が熱くなります。中でも、今までどんな時も暖かく声援くださったオリックスファンの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。その想いも踏まえて、やはり、今回の決断に至った中には、野球人として成長するために自分の中で変化というものが必要ではないかと考え、自分を奮いたたせ新しい環境でチャレンジする事により、さらに成長できるのではないかという強い思いと、そして、何より大きかったのは金本監督の熱意に心を打たれたことで、今回、阪神タイガースさんに入団させていただく決断をしました。タイガースファンの方々には早くチームの一員として、応援してもらえるよう、また一緒に金本監督を男にできるよう、全力プレーでトップを目指していきますのでよろしくお願い致します」
オリックスから国内FA権を行使した糸井嘉男外野手(35)が阪神移籍を決断したことが20日、分かった。21日にも両球団に意思を伝え、発表される。
阪神は、4年総額18億円を提示したオリックスと同等の大型契約を用意。移籍が秒読み段階となってからも、慎重に水面下で連絡を取り続けてきた。非公開の交渉課程では、現在西岡がつけている背番号7の譲渡も提案している模様。さらに金本監督が無期限で返答を待つ姿勢を明かすなど、糸井の胸中を最大限気遣った交渉を続け、待ちに待った朗報を聞くことになる。
海外フリーエージェント(FA)権の行使を宣言した西武の岸孝之投手(31)が、楽天移籍を決断したことが16日、分かった。西武は通算103勝を誇るエースの引き留めに4年契約を提示していたが、岸はこの日までに残留しない意思を伝えた。決め手となったのは、故郷・仙台に恩返しをしたいとの強い思い。楽天とは11日に初交渉を行い、星野仙一球団副会長(69)からも熱いラブコールを受けていた。早ければ18日にも「楽天・岸」が誕生する。
2日にFA権の行使を表明してから2週間。悩みに悩んだ末、岸が野球人生で最大の決断を下した。関係者によると、プロ10年間で7度の2桁勝利をマークしている右腕に対しては、水面下で複数の球団から獲得に向けた動きがあったが、岸の中では当初から西武残留か、移籍するなら楽天の二者択一だった。その上で熟慮を重ね、既に西武の球団幹部には残留しない意思を伝えたという。
岸の背中を押したのは、「地元愛」だった。生まれ育った仙台には愛着があり、以前から周囲には「いつかは地元でプレーしてみたい」と話していた。11日に都内で行われた楽天との初交渉では、4年契約の提示を受けた。出来高払いを含めると最大20億円にも上る大型契約で、さらに西武で背負い続けた背番号「11」も用意された。星野球団副会長からは「復興に向けて東北を元気にしよう」「もう一度、奇跡の扉を開いてほしい」などとラブコールを送られ、心が震えた。岸は「非常にいい評価をしていただいてありがたい」と感謝しながらも「それ(条件面)だけではないので」と語っていた。
宮城県をはじめとする東北地方は、11年3月11日に発生した東日本大震災で甚大な被害を受けた。「今までもずっと(復興に対する)気持ちがあった」。地元球団でプレーすることで、道半ばでもある震災からの復興の一助になりたいという思いがさらに強くなった。
楽天が新球団として産声を上げたのは、岸が東北学院大3年だった05年。翌06年の大学・社会人ドラフトの目玉として注目を集め、楽天からも誘いを受けた。だが「無名だった高校生の頃から見てくれていた」恩義を感じて希望枠で西武入団を決めた。あれから10年。自らを成長させてくれた西武への感謝の気持ちが強かったからこそ「シーズンが終わってから、ずっと悩んできた」。家族や知人にも相談し、地元に戻ることを決意した。
西武の鈴木葉留彦球団本部長は16日夜に宮崎・南郷での秋季キャンプ視察を終え帰京。宣言残留を認めてくれた球団に対し、岸は17日に直接会って改めて移籍する意思を伝える。その上で楽天側に連絡を入れる。早ければ18日にも正式発表される運びだ。
楽天は13年に日本一を達成して以降、3年連続でBクラス。星野副会長が「東北の星になってほしい」と話すように、岸には則本とともに先発陣の柱として大きな期待がかかる。故郷へ恩返しするために、岸は来季、クリムゾンレッドのユニホームに袖を通す。
◆岸 孝之(きし・たかゆき)1984年(昭59)12月4日、宮城県生まれの31歳。名取北から東北学院大へ進み、4年春に仙台六大学リーグ新の通算92奪三振。06年大学・社会人ドラフト希望枠で西武に入団し、1年目の07年に11勝。翌08年は12勝を挙げ、巨人との日本シリーズではMVPを獲得し日本一に貢献した。14年5月2日のロッテ戦(QVCマリン)で史上78人目のノーヒットノーランを達成。同年は13勝4敗で、自身初タイトルの最高勝率を受賞した。1メートル80、77キロ。右投げ右打ち。
≪楽天過去のFA移籍≫
☆中村紀洋(08年オフ) 中日からFA宣言。11月25日の初交渉では、野村克也監督が「高下在心(こうげざいじん)」と毛筆でしたためた色紙を渡され「枯れたヒマワリをもう一度、咲かせたいと思った」。同29日のファン感謝デー後に移籍を表明。背番号は中日時代と同じ99、2年総額3億円の契約だった。
☆今江敏晃(15年オフ) ロッテからFA宣言し、11月17日に初交渉。直接出馬した星野仙一球団副会長から「あまり頭を下げたことのない人間が下げた。チームを引っ張ってほしい」と口説かれた。球団は同27日に契約合意を発表。3年6億円で背番号8。12月7日に会見した今江は、トレードマークのひげをそり落とし「(ひげは)禁止なので。楽天の一員として認められるよう頑張る」と話した。 【FA有資格選手】
西武から海外フリーエージェント(FA)権の行使を表明していた岸孝之投手(31)の楽天移籍が16日、決定的となった。近日中にも両球団に意思を伝えるとみられる。
2日に昨年取得した権利の行使を表明。他球団との交渉解禁日の11日に、楽天の星野仙一副会長(69)との話し合いに臨み、熟慮の末、決断を下した。「楽天岸」が誕生する。
楽天からは4年で最大16億円(推定)の大型契約に加え、日本一奪還へ必要不可欠な戦力と最大級の評価を受けた。星野副会長からは「もう1度、奇跡の扉を全開にしてほしい。たった1人でも、チームは大きく変わるものだから」と、熱い言葉を受け取った。